« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »

2007年6月

2007/06/30

冷たい夏

070630


お前が居なくなって
なくしたものは俺の
すべてだったんだと

覚えてるかいあの夏
やけにギラついた海

すべてがなくなって
思い出してたことは
生きるのは辛いなと


何もしようともせず
漫然としてるだけの
一体どうしたらいい

白いシーツに包まり
汗だくの冷たい部屋

全部終ってしまって
悦びも哀しみも熱も
全部冷えてしまった


大切だったお前でも
今は何処かですべて
全部俺のことを忘れ

楽しくしてるだろう
笑っているのだろう

それはいいことだし
どうせならもう全部
全部忘れてしまって

欠片も思い出さぬ様
俺だけが記憶する様
冷たい夏を浴びる様



続きを読む "冷たい夏"

|

2007/06/28

いいの

070628


君と死んでしまう空想
駄目になっていく幻想
淋しい欲と膚への妄想
 
君の丘は僕に打たれて
柔らかに波打っている
 
乱暴に広げてしまうよ
生きることに執着して
怠惰になってしまう黒
そうして僕も逝ってく
嬉しくなってしまう黒
 
 
妄想のままでいいの?
 
 
君の喉は僕の指の下で
豊かに脈打ち震えてる
 
ほうら握ってしまうよ
そうして君は死んでく
駄目になってしまう白
そうして僕も逝ってく
淋しくなってしまう白
 
そうした妄想は本当に
妄想のままでいいの?
 
 
 

続きを読む "いいの"

|

2007/06/26

格好

070626


ひざまずくとすぐ
広げた洞は満ちる
奥底まで侵入する
それは苦しい所業
吐きそうな繰返し
 
髪ごと掴まれる頭
更に突かれる窒息
 
もっと掴んでいて
もっと突いていて
このまま息なんて
出来なくなっても
死んでもいいから
 
 
抜かれた生木の糸
ぼんやりと視てる
拘束されてく手首
巻かれてく革の輪
身動きは取れない
 
手でベルトで靴で
平らな刺激が響く
 
もっと手を当てて
もっと痛みを加え
もっと音を熱へと
それで死んでいく
それで駄目になる
 
 
髪を引っ張られる
革紐を締め引かれ
革輪で絞められる
器具へのねじ込み
その脇から流れる
 
そうしたすごい糸
得体の知れない液
 
もっと絞めていて
もっと掴んでいて
このまま色なんて
消えてしまっても
死んでもいいから
 
 
そうして死んだ後
 
 
よく味わうように
含めとったままで
転がしている苦味
 
その堪らない美味
ゆったり流れる時
 
頭を頬を顎を眉を
撫でられてく幸せ
温かい低音の言葉
 
 
 

続きを読む "格好"

|

2007/06/24

略奪

070624


破壊されてく心の
怪物を飼い馴らす
 
偶然を運命にする
態と逆らえぬよう
未来を必然にする
それで諦めるよう
 
 
止めようがないと
 
 
共感していた時が
近くに居たい願望
 
切望を忘れ去って
温度を振払うよう
未来が拓けた肌の
邪魔にならぬよう
 
 
止めようもないと
 
 
燃え残りの中心の
ゆっくりした高温
 
深いほど深くまで
いつまでも保って
忘れないでいる熱
それに気付く動揺
 
共存できないから
止めようがないと
共生できないなら
止めようもないと
 
 
邪魔にならぬよう
忘れないでいる熱
 
 
 

続きを読む "略奪"

|

2007/06/22

凝視

070622


教えてくれ
孤独感の波
存在の意味
 
 
虚無を示す
様々な織物
闇に葬った
黒く透明な
 
耳は遠くに
息も苦しく
隅を視る眼
 
取込む深夜
漂う明け方
そしてすぐ
願いは何処
 
教えてくれ
孤独感の波
存在の意味
 
何か何かに
この感覚は
教えてくれ
その場所に
 
 
輪廻を諭す
白黒の悪夢
永遠に償う
共犯の罰は
 
水を与える
その石の板
凝視した花
 
沈んだ深夜
夜と朝の境
もうすぐに
消滅の願い
 
教えてくれ
孤独感の波
存在の意味
 
居られない
その理由を
取り返しの
つかない肌
 
 
教えてくれ
孤独感の波
存在の意味
 
体と心とが
問い掛ける
教えてくれ
その場所は
 
 
逃げ場へと
墜ちるよう
踏み出す足
 
未だ見ない
全く無音の
感じてない
そんな感覚
 
 
 

続きを読む "凝視"

|

2007/06/20

070620


圧迫を拘束を
灼熱を暗闇を
感じてごらん
 
それらを呆れ
冷たく視てる
反応は脳髄を
狂気へと誘う
 
 
どうして私は
私なんだろう
 
 
寝返った腰骨
 
 
問題は脳の名
残念どころか
沸いた嬉しさ
 
これに同化し
無心に喰らう
言い切るかい
全く間違いと
 
 
お前に夢中さ
気がふれてる
 
 
 
 
振えを怖さを
苦さを痛みを
感じてごらん
 
青臭い柑橘味
寝起きの頭痛
濃紺の耳鳴り
本物の屈辱を
 
 
全てを脳内で
変換する部屋
 
 
存在する理由
 
 
床やベッドや
革や膚や鎖や
全身を映す鏡
 
それに共感し
深々と呑まれ
受けてごらん
放出する連続
 
 
お前に夢中さ
気がふれてる
 
 
 
問題は脳の名
残念どころか
沸いた嬉しさ
 
これに同化し
無心に喰らう
逃げ切るかい
腰骨の気怠さ
 
全てが夢中さ
お前に狂って
狂ったままで
お前に夢中さ
 
 
本物の屈辱を
変換する部屋
床やベッドや
全てが理由さ
 
 
お前に夢中さ
お前だけに圧
お前だけに痛
お前だけに熱
お前だけに狂
お前だけにS
 
 
 

続きを読む "S"

|

2007/06/18

070618


すべてが青く沈んでいる
ここにあることすべてが
青く沈んで浮んでいる泡
 
海辺を駆けている黒い犬
それは青く沈んでいる魚
瞳を透して魅せられる脳
 
 
すべてが青く浮んでいる
いつもすることすべてが
手段だけの作られた理由
 
大理石に打ち当てられて
雨の中を幾筋も流れ出た
瞳を通して見せられる脳
 
 
すべてが青く沈んでた私
すべてが青く浮んだ貴方
すべてが青く青く青い泡
 
 
 

続きを読む "青"

|

2007/06/16

破片

070616


街の空を
見ている
君の住む
街の空を
 
すっかり
忘れてて
気付きも
しないね
 
寝てても
覚めても
気持なら
傍にある
 
よく視て
ほらそこ
足首の上
触れてる
 
 
 
震えから
包んでた
後ろから
抱いてた
 
 
 
どれだけ
必要かは
解ってて
忘れたね
 
すっかり
忘れてて
想っても
いないね
 
最後の夜
取戻せる
最後の夜
月の約束
 
よく視て
ほらそこ
足首の上
触れてる
 
 
 
震えから
包んでた
後ろから
抱いてた
 
 
 
ずうっと
待ってる
夜と月と
君の破片
ずうっと
待ってる
いつでも
待ってる
 
君の空を
見ている
どれだけ
必要かも
忘れても
すっかり
忘れても
 
 
 
想っても
なくても
 
二度とは
逢う事が
なくても
 
 
 

続きを読む "破片"

|

2007/06/12

その夏

070612


その夏、陽が落ちて
熱い膚に包まれてた
飛び跳ねた汗の肢体
白い水面が揺らいだ
 
二つの柔は衣に摺れ
二つの豊は空を向く
そして呑まれた生杭
液音と欲が混ざった
 
 
その朝、陽も忘れて
上や下や転がってた
広げ広げられた羽根
白い湿度が零れてた
 
それでもそこまでも
こうしてここまでも
四本の腕と四本の脚
湿度と熱が溶けてた
 
 
その夏、陽が落ちて
熱い膚に包まれてた
飛び跳ねた汗の肢体
白い水面が揺らいだ
 
二つの柔は衣に摺れ
二つの豊は空を向く
そして呑まれた生杭
生音と欲が混ざった
 
 
 

続きを読む "その夏"

|

2007/06/09

魔法

070609


場所を見つけていても
自分を取戻せなかった
全てを捨てて消えても
行ってしまわなければ
 
永遠に続く無色の日々
 
 
ここにある命をやろう
ここにある全てのもの
その手で絞めてしまえ
それは殺されることで
所有できるという魔法
その時理解するだろう
 
 
漂ったままの夢の欠片
形のない意識だけの顔
不安定で一時的な幸せ
羊水に沈んで行く様な
その時は何処に行った
その時は何処に行った
気持ちは何処に行った
 
 
時間は分かっていても
行ってしまわなければ
全てを捨てて消えても
行ってしまわなければ
 
気配の欠片もない温度
 
 
ここにある命をやろう
ここにある全てのもの
その手で絞めてしまえ
それは殺されることで
所有できるという魔法
その時理解するだろう
 
ここにある命をやろう
ここにある全てのもの
その手で絞めてしまえ
それは殺されることで
所有できるという魔法
その時笑ってるだろう
 
 
冷たい伝言を聞いた時
胸を貫通してた鉄の棒
それは暗闇への重量感
その感覚のままで居る
 
ここにある命をやろう
ここにある全てのもの
その手で絞めてしまえ
それは殺されることで
所有できるという魔法
その時理解するだろう
 
ここにある命をやろう
ここにある全てのもの
その手で絞めてしまえ
それは殺されることで
所有できるという魔法
その時笑ってるだろう
 
 
 

続きを読む "魔法"

|

2007/06/08

窒息穴

070608


窒息させて
疑念の嫉妬
窒息させて
見上げる眼
 
正面に立つ
妄想の巣に
正面に立つ
見下ろす眼
 
ためらいは
正常の証し
糾せないで
眠ったまま
 
正面に立ち
拘束の鎖と
正面に立ち
見下ろす眼
 
ずっと傍に
きつく抱き
もっと傍で
墜とした眼
 
正面に立つ
強制の穴へ
正面に立つ
見下ろす眼
 
 
 

続きを読む "窒息穴"

|

2007/06/04

屍体

070604


つかんだ頭は
生温かな姿態
湿った花瓶は
ゆっくり注ぎ
静寂から横暴
静から動へと
 
よく視てご覧
そのふたりは
私ではないし
お前でもない
 
脳の脳だけの
容器と肌と骨
突起と鼻と舌
脳の脳だけの
 
ほら哭いてる
 
 
脳の脳だけの
姿態肢体屍体
脳で発火した
姿態肢体屍体
 
 
 
焼け落ちた縄
持去った心臓
反復の自己は
犯した間違い
いつか視た像
数十年も前の
 
よく視てご覧
そのふたりは
私ではないし
お前でもない
 
脳の脳だけの
容器と肌と骨
突起と鼻と舌
脳の脳だけの
 
ほら逝ってる
 
 
脳の脳だけの
姿態肢体屍体
脳で発火した
姿態肢体屍体
 
 
 

続きを読む "屍体"

|

2007/06/02

オイデ

070602


オイデオイデ此処まで
永遠に此処までオイデ
その傷に鎖を巻付けて
一緒に見下ろしてる淵
 
モドレモドレ時よ戻れ
すべてが一緒にモドレ
その膚に革を締付けて
永遠に見下ろしてる眼
 
本当は赦した唯一人の
お前は赦した唯一人の
赦してた唯一人だから
 
 
オイデオイデ此処まで
すべてを話しにオイデ
自己愛は柱に括ってて
いまからいつまでデモ
 
その紐は切り刻めるの
いまからいつまでデモ
空隙には詰め込めるの
一緒に見下ろしてる淵
 
オレが赦した唯一人の
お前は赦した唯一人の
赦してた唯一人だから
 
お前は愛した唯一人の
お前は愛した唯一人の
お前は愛した唯一人の
 
 
 

続きを読む "オイデ"

|

« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »