« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »

2006年9月

2006/09/29

青と赤

060929


顔を伏せた彼女
その周知な羞恥
吊革を離した指
その羞恥な仕打
 
脳の中の極悪人
彼女以外許して
脊椎に走る針金
赤い部屋に誘う
 
好きな色を質す
定義した愛なら
透明な黒と答え
青と赤を舐める
 
 
自分を見失って
何処かに堕ちる
誰にも属さない
二つだけの存在
 
乾いた音を出し
湿った音を聴く
脊椎に走る針金
青い海底に誘う
 
曲線を見下ろし
不確かになる頭
透明な黒のため
青と赤を舐める
 
 
長い間探してた
時空と色の混沌
そこに導いてく
青と赤を舐める
 
 
 

続きを読む "青と赤"

|

2006/09/27

060927


骨だ骨だホネホネだ
でかい骨、こまい骨
うまく組み合わさる
そりゃそうだよなあ
生きてたんだからね
 
骨だ骨だホネホネだ
まるい骨、とがり骨
すごく爽快な気分だ
そりゃそうだよなあ
完全に無機だからね
 
いつかはおれたちも
骨だけになれるかな
 
全く気持ち悪くない
骨だけになれるかな
 
骨だ骨だホネホネだ
でかい骨、こまい骨
うまく組み合わさる
そのまま動かないで
お前の骨透視したい
 
 
 

続きを読む "骨"

|

2006/09/25

徴候

060923


地上に撒いた星屑の上で
両手を着けた夜空が曇る
搾られるたびにおまえは
愛着の吐息を上げてくね
 
望んでた状況のギャッブ
ようやく辿り着いた安息
 
何てことしてるんだろう
その感覚を分け合う暗色
 
 
真白に撒いた写真の上で
裏側の感性に溺れる奴隷
絞められるたびおまえは
さまざまに染まってく脳
 
瞬間の煌めきにある永遠
静寂の中で打ってる鼓動
 
何てことしてるんだろう
それが呼ぶうねりの背徳
 
混合してたい互いの存在
 
 
 

続きを読む "徴候"

|

無限集合

060925


二つの螺旋溝を吹いて
二つの管に突つき入れ
二つの筋の隆起を掃き

一つの口に刺し絡める

そうして共有する混沌
その無限の瞬間の安心


二つの小麦粉を練って
二つの突起を撫で含み
二つの扇を際立たせて

一本の長い鎖をなぞる

そうして共有する暗闇
その無数の唯一の安全


二つの骨の隆起を噛み
二つのえくぼを確認し
二つの惑星を引き離し

一本の長い溝をなぞる

そうして共有する罪悪
その無色の透明の静寂


一つの窪みに鼻を付け
一つの尖り先端を掃き
一つの口に差し入れて

一本の短い溝をなぞる

そうして共有する空虚
その無我の混在の存在



続きを読む "無限集合"

|

2006/09/23

口実

060921_1


あなたの意志が視てる膚
舌先がざらつける縫い目
あなたはまた爪でなぞる
 
中心から込み上げる温浴
指先がなすりつける清掃
見透かされるほど痺れる
 
それがこんなに重要な私
だけどそれはただの口実
あなたですら呆れる本性
 
厳しいほど揺さぶられて
脳から噴出する闇の痺れ
あなたにも感染してる癖
 
たがいに罹患してく病気
 
 
自分の意志で跪いてく私
強制と自発の混ざる懇願
あなたは呆れて見ている
 
従順でないときの責め苦
できるだけ厳しく与えて
傍観されるほど変換する
 
それがこんなに大切な私
だけどそれはただの口実
あなたですら呆れる真実
 
厳しいほど揺さぶられて
脳から噴出する闇の痺れ
あなたにも感染してる癖
 
一度罹ったら治らない病
 
 
それがこんなに大切な私
だけどそれはただの口実
あなたですら呆れる真実
 
厳しいほど揺さぶられて
脳から噴出する闇の痺れ
あなたにも感染してる癖
 
本当は生まれながらの病
 
 
 

続きを読む "口実"

|

ディザスター

060923_1


同じ鬱
沈んだ鬱
昔のと同じ

眼の前の君は
あんたと同じ眼
約束するときの眼

守れもしないくせに

同じ私
沈んだ私
昔のわたし

駄目なあんた
あんたと同じ君
嘘をつくときの君

何も変っちゃいない


今と同じ昔の鬱
私と同じわたし
君と同じあんた

逢いたいあんた



続きを読む "ディザスター"

|

2006/09/22

リリーフ

060922


いつも
いつでも
いつまでも
二人は自由に

二人は一緒に
いつまでも
いつでも
いつも

混ざった共感
無数の番号札
瞬く時の共有
貴方とわたし

いつも
いつでも
いつまでも
貴方は視てる

二人は一緒に
いつまでも
いつでも
いつも

混ざった質感
無数の縫合糸
瞬く星の所有
貴方とわたし

貴方とわたし

貴方とわたし



続きを読む "リリーフ"

|

2006/09/21

その色を見せるなら

060921


愛しく細い足首を握った手
甘い背中の傷跡をなぞる舌
小さな炎に焦がされてる心

ざらついた革が欲しんだろ
痛い手の平が聴きたいだろ
喰い込む圧迫が視たいだろ

それで見た色を見せるなら
欲しいものは残らずやろう

やりたいことがやれるよう


其処はとっても遠いところ
此処までよりずっと長い旅
何処まででもいける遠い空

ねばついた白が欲しんだろ
一体の鼓動が聴きたいだろ
喰われた証拠が視たいだろ

その感じた色を見せるなら
要らないものは全て潰そう

なりたいものになれるよう


ざらついた革が欲しんだろ
痛い手の平が聴きたいだろ
喰い込む圧迫が視たいだろ

その感じた色を見せるなら
身体の空洞は全て満たそう

なりたいものになれるよう



続きを読む "その色を見せるなら"

|

2006/09/19

内側

060919


むう、お嬢さん、なんでいつも孤独なの
うむ、俺様なら、ドアの外に立ってるよ
むむ、お嬢さん、部屋に入っていいかい
ふふ、ノックは三回ちゃんとするからさ
 
誰も好きにならないことは分ってるけど
お前さんのたった一人になりたいだけさ
 
むう、お嬢さん、なんでいつも矛盾なの
うむ、俺様なら、曖昧ごと圧延するのに
 
 
むう、お嬢さん、鬱なため息が聞こえる
うむ、俺様なら、部屋の隅に座ってるよ
むむ、お嬢さん、そこに入っていいかい
ふふ、ノックは三回ちゃんとするからさ
 
誰も好きにならないことは分ってるけど
お前さんのたった一人になりたいだけさ
 
むう、お嬢さん、なんでいつも不満なの
うむ、俺様なら、呼吸ごと圧迫するのに
 
 
 

続きを読む "内側"

|

2006/09/17

祈り

060917


突然吸った息で目覚めて
首から落ちてく冷たい汗
温かい海に沈んでたのに
おまえはただ絞めてたね
 
はっきりしてる過去から
認めて背負ってきた罪悪
 
いつまででも祈ってやる
いきたい国へいけるよう
ぼやけてくおまえの手首
黒革をつけて引いてやる
 
 
白い薔薇の花だけでない
青いベッドの海で泳ごう
すべての復讐なら預けて
おまえの管すべて塞ごう
 
死んでまで愛してるなら
連れ去っていいこの本望
 
納得いくまで祈ってやる
なりたい物になれるよう
ぼやけてくおまえの足首
鎖につないで引いてやる
 
 
封印したおまえのせいで
残してく君だけのために
 
どこにいても祈ってやる
なりたい者になれるよう
人のする恋なんて捨てて
黒闇から指してやるから
 
いつまででも祈ってやる
なりたい者になれるよう
ぼやけたままの君の未来
黒い首輪引いてやるから
 
 
 

続きを読む "祈り"

|

2006/09/16

パーバーション

060916


飛び散る汗に
叩き付けてる

何でそんなに
一生懸命なの

見え透いてる
期待される答


しばらく流れ
続いている汗

何でそんなに
本気でしたの

知ってて言う
欺瞞を避ける


言われたいの
その素振りに
暗い海が騒ぐ
黒い雲丹の棘

敢て言わない
優しくない奴



続きを読む "パーバーション"

|

2006/09/15

真夜中の星降る遠くの空まで

060915


君が素敵な結晶になってても
原子を掻き分け入っていって
君の球体の隙間を見つけたら
残った心に触れられるだろう

おなじ波の揺れを感じたから
おなじ心になろうとするほど
マリンスノーにさえぎられて

にぎった手首を引いてくから
冷たく底なしに堕ちていこう
真夜中の雪降る遠くの空まで

拾いにいくから漂っていてよ
どんなものになっててもいい
君を見るまで僕は死なないよ


生きてく事とそうじゃない事
そこにどんな境界があるのか
君に入ったつもりだったのに
僕はすっかり浸食されていた

おなじ波の揺れを感じながら
おなじ体になろうとするほど
ダークブルーにさえぎられて

からめてる指は離さないから
静かな底なしに堕ちていこう
真夜中の星降る遠くの空まで

拾いにいくから漂っていてよ
どんなものになっててもいい
君を知るまで僕は死なないよ


からめた足はほどかないから
真暗な底なしに堕ちていこう
真夜中の光降る遠くの空まで

拾いにいくから漂っていてよ
どんなものになっててもいい
君を抱くまで僕は死なないよ



続きを読む "真夜中の星降る遠くの空まで"

|

2006/09/13

満月が落ちるまで

060913


透明な容器の透明な水
揺れる水が落ち着く音
遺失物販売されてく傘
流れる雨が落ち着く先
 
山手線のホームと架線
二階にある自動改札機
大通りの少し先の路地
剥げた看板の歯科医院
 
銀のチェーンと圧迫感
革のチョーカーと金具
カーペットの白い染み
褶曲したシーツの模様
 
ふたりと何かを繋げて
どうにもできない気持
少しでも理解する人へ
 
 
堕ちる私達を見る彼ら
もうそんな事ないのに
土の地面を押さえてて
私達が浮ばないように
 
満月が落ちてくるまで
指をめり込ませていて
揺れる水が落ち着く音
落ち着く音が聞こえる
 
ふたりと何かを繋げて
どうにもできない気持
少しでも理解する人へ
 
 
この気持ちから私達は
逃れられない気がする
透明な闇に生えた羊歯
大きくなり過ぎた毛玉
 
土の地面を押さえてて
私達が浮ばないように
満月が落ちてくるまで
落ち着く音が聞こえる
 
ふたりと何かを繋げて
どうにもできない気持
少しでも理解する人へ
 
 
あなたの皮膚と温度と
抱擁を懐かしんだまま
満月が落ちてくるまで
指をめり込ませていて
 
 
 

続きを読む "満月が落ちるまで"

|

2006/09/12

インコグニトォズ

060912


空気にいる存在
部屋の戸にいる
部屋の窓にいる
部屋の隅にいる
透明な黒い存在

意識にいる存在
悪夢の中にいる
悪夢の色にいる
悪夢の音にいる
透明な黒い存在

引き摺り出して
正体を暴けない
逃げ足の早い奴


空気にいる存在
世界中どこでも
憑いて廻ってる
厄介で虚ろな奴
透明な黒い存在

意識にいる存在
怠惰の中にいる
倦怠の色にいる
逃避の音にいる
透明な黒い存在

そいつが誰かは
みんな知ってて
みんな知らない

透明な黒にいる
目玉も鼻も口も
何もない白い顔



続きを読む "インコグニトォズ"

|

2006/09/11

静脈

060911


おまえという針が
静脈を刺し抜いた
痛みと悦びの混沌
 
浸透や感染は共感
狂っているのなら
狂ったままでいい
 
何れにしろ出す答
逢うのは簡単でも
逆は安定過ぎて嫌
 
 
自覚していなさい
言わなくても解る
自覚していなさい
言われたいことも
 
その時がくるまで
溜め込んでなさい
おまえ以外誰にも
言わずにおくから
 
 
 
ふたりの意識体が
この世界を彷徨う
闇の瞬間の連続体
 
圧力や強制すら愛
狂っているのなら
狂ったままでいる
 
何れにしろ出す答
いくのは簡単でも
逆は安定過ぎて鬱
 
 
自覚していなさい
理由で沈降しない
自覚していなさい
理由で鎮静しない
 
その時がくるまで
ぎりぎりの限りに
押し込んでなさい
 
おまえ以外誰にも
言わずにおくから
 
自覚していなさい
ずっと沈降しない
自覚していなさい
ずっと鎮静しない
 
おまえ以外誰にも
行わずにおくから
 
 
 

続きを読む "静脈"

|

2006/09/10

イェリング

060910


深淵から蘇った俺たち
愛とやらを生とやらを
もう一度確認するため
そうして沸騰する脳髄

また到達し暗黒に堕ち
滑らかな膚だけの貴女


海底から浮んだ俺たち
愚かしくも湿った行為
何度でも確認するため
そうして沸騰する鼓動

到達の白と完了の黒と
その間のおぼろな記憶

到達の生と完了の死と
終りないそれの繰返し

そこにある生命の咆哮



続きを読む "イェリング"

|

2006/09/09

060909


わたしは此処にいる?
わたしは本当にいる?
わたしはただの乗物?
わたしは沈んだ濃青?
 
あなたのいない空隙
 
 
わたしは間違ってる?
わたしは強情な弱虫?
底に浸入すればいい?
あなたに触れてたの?
 
触れてたのは膚だけ
 
 
遠くへ行ってしまう
風に乗ってる枯れ葉
どんなに伸ばしても
届きはしない指の先
 
さよならを言うだけ
 
 
 
ここに残って闘うの?
それで何が得られる?
正しい物も無いのに?
そんな弱い光がいい?
 
もっと湿ってる欲望
 
 
本当に優しいのは誰?
本当に赦してるのは?
見守ってくれるのは?
同じ感情を持つのは?
 
触れていたい心まで
 
 
遠くへ行ってしまう
風に乗ってる枯れ葉
捕まえて持ってきて
何度もわたしの唇に
 
さよならを言うまで
 
 
 
わたしは此処にいる?
わたしは本当にいる?
わたしは間違ってる?
あなたに触れてたの?
 
触れてたのは膚だけ
 
 
 

続きを読む "鳥"

|

2006/09/07

無色

060907


もがき吐き出したい嘘
裏返して洗浄しても黒
きらめく深く青い稲妻
 
腐り切って錆び落ちた
比重の違う金属の熱さ
きらめく深く青い稲妻
 
いっときかりそめの主
いっときかりそめの黒
いっときかりそめの神
さらに苦しくさせる犬
 
 
柔らかな厚さ重ねてた
深々と刺し込んだ矛先
きらめく深く青い稲妻
 
達すると同時に開いた
咽奥から絞り出す匂い
きらめく深く青い稲妻
 
いっときかりそめの主
いっときかりそめの青
いっときかりそめの神
さらに苦しくさせる猫
 
 
二人でなら行ける真空
深く眠る前に見る無夢
きらめく深く青い稲妻
 
 
 

続きを読む "無色"

|

2006/09/05

逃げ水

060905


あなたの街で降りた電車
駅から延びる懐かしい道
あなたの部屋に繋がる坂
 
誰も居ないあなたの部屋
どこかに消えてしまった
どこかとても遠いところ
捜すこともできない空間
 
寂しくて渇いて求めてる
灼熱の砂を潤すオアシス
寂しくて渇いて求めてる
その辿り着けない逃げ水
 
 
 
あなたは消えてしまった
いつも先を歩いてた路面
あなたは同じ速さで先を
 
見上げてるあなたの部屋
風に揺れてた白いレース
窓から投げかけられた声
捜すこともできない空間
 
寂しくて渇いて求めてる
灼熱の砂を潤すオアシス
寂しくて渇いて求めてる
その辿り着けない逃げ水
 
 
 
あなたの街で乗った電車
なんでまた来たのだろう
何もできない焦燥と寂寥
 
誰も居ないあなたの住所
ずっと消せずにいるから
ずっといる気がするから
捜すこともできない空間
 
寂しくて渇いて求めてる
灼熱の砂を潤すアドレス
寂しくて渇いて求めてる
その辿り着けない飲み水
 
 
 
あなたの街で降りた電車
駅から延びる懐かしい道
あなたの部屋に繋がる坂
 
誰も居ないあなたの部屋
どこかに消えてしまった
どこかとても遠いところ
捜すこともできない空間
 
寂しくて渇いて求めてる
灼熱の砂を潤すオアシス
寂しくて渇いて求めてる
その辿り着けない逃げ水
 
寂しくて渇いて求めてる
灼熱の砂を潤すアドレス
寂しくて渇いて求めてる
その辿り着けない飲み水
 
 
 

続きを読む "逃げ水"

|

2006/09/03

オリエンタルホテル

060903


エレーナが選んでくれたもの
細いストライプの白いシャツ
薄いブラウンのヘアラインは
マンダリンなホテルでの休息

ケシキの森のモスコミュール
ライムに痺れるロシアの強情
ケシキの森のモスコミュール
椅子の脚だってまどろんでる


エレーナが選んでくれたもの
細かいチェックの濃紺のタイ
深いシルクの光るウェーブは
マンダリンなホテルでの倦怠

ケシキの森のモスコミュール
レモンに顰めるロシアの剛情
ケシキの森のモスコミュール
ソファーの膚だって弛んでる



続きを読む "オリエンタルホテル"

|

2006/09/01

透明

060901


少し前に終ってしまった私たち
その理由もはっきりと解らずに
いまだに茨の刺を指先で数える
喧嘩の時いつもしてたみたいに

漆黒の闇はあなたの方だけ透明
いつでもあなたの方がより透明
これからもあなたの方だけ透明


格子で囲まれた建物が近づいた
その理由もはっきりと解らずに
あの異常な執拗の対価としたら
酷く高い買い物になるじゃない?

漆黒の闇はあなたの方だけ透明
いつでもあなたの方がより透明
これからもあなたの方だけ透明

あなたの方がより透明じゃない?

漆黒の闇はあなたの方だけ透明
いつでもあなたの方がより透明
これからもあなたの方だけ透明



続きを読む "透明"

|

« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »