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2006/01/08

パーティクル

060108


疲れた映画館と四階建ての百貨店と
本屋が一軒に酒屋も一軒しかない街

中心にある公民館だけは特別巨大で
頭が二つとかあるホルマリン漬けの
見たくもない見世物展覧会をしてた

そんな片田舎のはずれにある要塞で
おまえは得意げにシャーレを鼻先に
突きつけニヤけてやがったんだっけ

それは耳掻き一杯で一度に二万人も
徐々にだが確実に不幸にする粉末の
セラミックがぎっしり詰まっていた

冗談じゃないと飛び退く俺を尻目に
吸ってくたばる前に寿命が来るよと
おまえはうそぶいていたのだけれど


おまえ達の寿命は俺達と違い過ぎて


そんなに生きてどうするうれしいか
ボドカを浴びながら訊いたおまえが

やはり逝く前に寿命が来ていた事を
ようやく三年もして耳にしたところ



particle
粉体

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