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2006/01/31

パララシス

060131


夢の中のよう
体が動かない
叫ぼうとする
届かない声が
麻痺させられ
周りの世界が
堕ちてくのを
じっと見てる
私たちは世界に何をしたの?

水の中のよう
体が重いのに
哭こうとする
届かない涙が
麻痺させられ
自分の意識が
堕ちてくのを
じっと見てる
私たちは世界に何をしたの?

よりよくなれるなら
それを選ばなければ
ならないという行為
選択することすらも
それらに対する罪悪
あなたと私と全ての
細胞への犯罪だから

夢の中のよう
体が動かない
叫ぼうとする
届かない声が
麻痺させられ
周りの世界が
堕ちてくのを
じっと見てる
私たちは世界に何をしたの?

よりよくなれるなら
それを選ばなければ
存在すら失っていく

私たちは世界に何をしたの?



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2006/01/30

デクラレイション

060130


夕暮れを眺めながら
君が肩に頭をのせて
僕は信じてる言葉を
そっと語りかけてる
幸せなふたりの時間

灰色の部屋の中では
普通ではない普通が
ふたりだけの行為で
安心に変換するから
幸せなふたりの空間

君が純真だったこと
その記憶は少し僕を
でも今の君を愛する
皆の方法でなくても

ふたりが乗る客船は
随分待たされたけど
その行列でさえ今は
とても必要で重要な
幸せなふたりの補完

僕が腐敗してること
その事実は少し君を
でも今の君を愛する
皆の方法でなくても

陽が沈んでしまったら
僕が大切にする言葉も
君に告げていくつもり
幸せなふたりの時間と
幸せなふたりの空間と
幸せなふたりの補完で



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2006/01/29

サプリメント

060129


わざと薄暗くした部屋
地下街で買ったライチ
皮を剥いて君と啄んだ
零れる果汁を滴らせて
一つの実を君と啄んだ

君も僕も肉厚も全てが
灰色の立方体の中心で
膚を剥いて啄み合った
零れる粘汁を尖らせて
一つの実を二人啄んだ

君も僕も肉厚も全てが
灰色の立方体の中心で
同じ味になっていって
断続的な永遠の行為で
互いの実を啄み合った

青空の下の密閉空間で
似た者同士は一体何を
補完し合ったのだろう



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2006/01/28

セル

060128


何もなくなった立方体の中心に
ふっと漆黒の球体が浮かんでる

悪魔の力で固定され
僕は動かせないけど
触れる気も起きない

この部屋に一体何が起きたのか


何もなくなった立方体の六面は
本当に透明な窓だけになってる

景色は全て映り込み
消し忘れ去ったけど
描直す気も起きない

この部屋に一体何が起きたのか


何もなくなった立方体の中心に
そっと浮かんでた漆黒の球体は

いつの間に何者かが
抱き連れ去ったけど
取戻す気も起きない


この部屋に一体何が起きたのか
僕は孤独にずっと考え続けてる



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2006/01/27

テンデンシィ

060127


赤く塗り込めて来た
二十の湾曲が
所有という印だから

検査して確認させて
拘束して服従させる


赤く腫れ上がってく
二つの半球が
屈伏という印だから

単調な程打ち付けて
観察して撃ち突ける


好みに仕上げていく
快感と嫌悪が
実を食べた印だから

すっぽりとくるんで
手を取り楽園に往く



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2006/01/26

ディフェクト

060126


おれの立方体で
球体が掻き消え
生まれた空隙を
埋めようとする

撫で押し広げる
色も形も匂いも
味も光も硬さも
大きさまでをも

下劣な行為でも
その漆黒の実を
手に入れるまで
優しく出来ない


ぴったり何かで
嵌め込むための
描き直す検査を
冷酷に実施する

撫で押し開ける
音も息も液体も
草も丘も陥没も
尖り方までをも

腐った確認でも
その漆黒の実を
手に入れた後で
優しくするから


そうすることで


お前の立方体で
球体が掻き消え
生まれた空隙も
埋められるから



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2006/01/25

オーナー

060125


俺のものだという印は
真っ赤なペディキュア

他に見せてはいけない
痛みが変換した熱の色

心だけ拘束したままで
耳を撫で味わう行為が
肉厚の動作と湿度だけ
じっくり確かめさせて
それで心を浸食してく


俺のものだという印は
にび色のアンクレット

誰に見せてもいけない
束縛に変化する欲の色

心だけ拘束したままで
髪を撫で味わせる行為
肉厚の絡まりと温度を
じっくり確かめる事で
それで心を破壊してく


完全な破壊は完全な支配だから
おまえの心を破壊して支配して
おまえを所有して仕上げていく



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2006/01/24

ロス

060124


月あかりが凍った滑走路に浮かび
舞い上がった翼も照らしてるのに

染み込んだ温もりだけが欠落して
本当にあのときと同じ風景なのに

どうして一人で行ってしまったの
何も言わずその煙と私だけ残して

そのたび驚いて振り返る私だけに
いまでも温かい流体とその香りが


いつの日か私も月光を浴びながら
あの空に飛び立つのだろうと思う

今夜も暗い部屋のままにして待つ
ふっと優しく漂うことがあるから

どうして消えてしまったんだろう
ずっと想い続けたら取り返せるの

今夜も暗い部屋のままにして待つ
そっと仄かに漂うことがあるから



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2006/01/23

ディリュージョン

060123


たくさんの電極と
脳薬を突き立てて
真実のわたしだけ
細胞の中からでも
拾い集めて下さい

あなたがいるなら
本当にいるのなら

たくさんの棘の舌
棘の舌が裏切って
悪魔が教えた嘘の
嘘の隙間からでも
愛を集めて下さい

あなたがいるなら
本当にいるのなら

あなたは涙を聴くことができるの?
子供のわたしから取り上げた涙を
抱けないならせめて解っていると

嘘を教えてあげて
茨の草原を振払い
傷だらけで集める
道がない地獄にも
あなたは存在する?

あなたがいるなら
本当にいるのなら

あなたは何を聴くことができたの?
子供のわたしから取り上げた何を
抱けないならせめて解ってるよと

嘘を教えて下さい
茨の草原を駆回り
血だらけで集める
道がない地獄にも
あなたは存在する?

あなたがいるなら
本当にいるのなら



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2006/01/22

アクロニム

060122


In my sea, in your sea, in our sea

Let's make true love
Of course, let's just be immoralities
Vacancies of our minds are filled respectively
End of our love never comes indefinitely

You and I mutually become indispensable
Of course, let's just be immoralities
Unfortunate true love


You and I mutually become indispensable
Of course, let's just be immoralities
Unfortunate true love

Let's make true love
Of course, let's just be immoralities
Vacancies of our minds are filled respectively
End of our love never comes indefinitely

Massless heart pounds and races in my sea
Endless heat hounds and paces in your sea



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2006/01/21

グッドバイ

060121


俺は駄目だ
駄目な奴で

俺は最低だ
最低な奴で

俺は冷酷だ
冷酷な奴で

だからもう
傷つけたくないから
俺に構わないでおけ


俺は不実だ
不実な奴で

俺は卑劣だ
卑劣な奴で

俺は退屈だ
退屈な奴で

だからもう
傷つきたくないから
俺に構わないでくれ


俺は変人だ
変人な奴で

俺は阿呆だ
阿呆な奴で

俺は下劣だ
下劣な奴で

だからもう
傷つける意味がない
俺に構わないでいい

だからもう
意味なんてないから
見捨てておけばいい

だからもう
何もいい事ないから
ほうっておけばいい



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2006/01/20

バイオレット

060120


にょきり前歯が
ムラサキなのは
毎日なすび
食べたから?

うちのピーター
なすび畑でつかまえた

ぽってりお腹が
真っしろなのは
かぶや白菜
あげたから?

うちのピーター
野菜何でもよく食べる

うちのピーター
おめめくりくり
おくちはちょん
ねこより大きい
おでぶなうさぎ

にょきり前歯が
ムラサキなのは
毎日なすび
食べたから?

うちのピーター
おめめくりくり
おくちはちょん
ねこより大きい
おでぶなうさぎ



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2006/01/19

コンフェッション

060119


ピンボケ写真に表情はなかった
確かにお前のかけている眼鏡に
ダンボールでできた小さな舞台


こんなに早く
こんなに白く
こんな小さく
なりやがって


お前の絶望が仄めかしたメール
冷酷な俺は気づかずに放ってた
あれ程明るいお前が抱えた漆黒


こんなに早く
こんなに白く
こんな小さく
なりやがって


お前が愛した唯一のひとだった
堕ち転がった体を最初に見た女
それが全身を斬りつけ得た選択


こんなに早く
こんなに白く
こんな小さく
なりやがって


毎日をのうのうと過ごしていた
受け止めることすら気づかずに
お前が抱いてた闇と嫉妬と悔恨

それ迄会いに行かないつもりだ
越えられる物と証明するまでは
それが俺からお前への手向け花



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2006/01/18

イオ

060118


いま死ぬのなら怖くない
存在を確信してないから


あなたの温もりに包まれ
すべての息をなでまわす
そのときわたしの心臓は
破裂するのかも知れない

ここにいたままでいいの
太陽も届かず火山と氷で
熱くて冷たい世界の中で
ふたりだけの孤独の世界

時間と空間はふたりだけ
あなたの顔見えないから
いつでもあなたのことを
心の片隅にそっとおいて


わたしが待っていたもの
わたしが知っていた全て
わたしがした全てのこと
わたしが感じていた全て
全てがこれに繋がってた


破裂するのかも知れない
そのときわたしの心臓は
すべての息をなでまわす
あなたの温もりに包まれ

ふたりだけの孤独の世界
熱くて冷たい世界の中で
太陽も届かず火山と氷で
ここにいたままでいいの

恋しがってはいけないの
いつでもあなたのことを
あなたの顔見えないから
時間と空間はふたりだけ


存在を確信してないから
いま死ぬのなら怖くない



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2006/01/17

ラブ

060117


天国の扉の鍵は
懺悔を聞くだろうか
天国の扉の鍵は


この地獄で俺はお前の手首を縛る
お前の安らぎを犠牲にすることで
この地獄を俺も生きて行けるから

闇の欲と闘い破れ去って
天使が俺の名を呼ぶとき
言葉が聞こえるだろうか
一緒に聞こえるだろうか

覚えていなさい
この忌まわしい吐気
騒々しい快感と電気
俺達の存在の全ては
全てやつらの試験だ
覚えていなさい


天国の扉の鍵を
お前だけは見つける
そのための屈伏

この地獄で俺はお前の足首を縛る
お前の優しさを全て飲込むことで
この地獄を俺も生きて行けたから

闇の欲と闘い破れ去って
天使が俺の名を呼ぶとき
言葉が聞こえるだろうか
一緒に聞こえるだろうか

覚えていなさい
この忌まわしい寒気
空々しい妄想と勇気
俺達の存在の全ては
全てやつらの試験だ
覚えていなさい


天国の扉の鍵は
懺悔を聞くだろうか
天国の扉の鍵は



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2006/01/16

レビテーション

060116


漂っている
お前の上を
漂っている

煙みたいに
漂っている
煙より透明

俺の投げ捨てた祈りはお前に届いたの?

解るだけで
煙みたいに
解るけれど

伝えられず
解るだけで
伝わらない

俺の撃ち突けた願いはお前に届いたの?

存在しない
伝えられず
存在がない

体ないから
存在しない
体なくした

俺の打ち刺した軋みはお前に届いたの?

感じるのに
体ないから
感じてない

意志もない
感じるのに
意志はない

だからもうお前を見守るだけの存在で

漂っている
お前の上を
漂っている

煙みたいに
漂っている
煙より透明

俺の投げ捨てた祈りはお前に届いたの?

それだけ胸に抱いたままお前を見守る



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2006/01/15

ハンプティダンプティ

060115


マランツォゴランツォは屋上から乗り出した
マランツォゴランツォは真っ逆さまに堕ちた
世界中の金持ちがみんな集まっても
世界中の天才が全員集まってみても
マランツォゴランツォは全く元に戻せないよ
さてさて、マランツォって一体なんでしょう?


赤いマランツォ
青いマランツォ
小さいマランツォ
大きいマランツォ
色んなマランツォがいるけど
真っ赤なマランツォが大好き
あなたはマランツォが似合う
あなたにマランツォをあげる


マランツォゴランツォはたいてい丸い図体で
マランツォゴランツォは屋上から堕っこちた
世界中の聖者達がみんな集まっても
世界中の神様が全員集まってみても
マランツォゴランツォは全く元に戻せないよ
さてさて、マランツォって一体なんでしょう?


マランツォゴランツォは甘酸っぱい体臭して
マランツォゴランツォは地面に叩かれ粉々だ
世界中のアダムとイヴが集まっても
世界中の蛇達が全員集まってみても
マランツォゴランツォは全く元に戻せないよ


さてさて、マランツォって一体なんでしょう?



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2006/01/14

クラビング

060114


俺はお前を破壊する
俺はお前を破壊したい
俺はお前を完全に破壊したくて

肉の破壊は肉の支配

うずうずとする
永遠にうずうずとする
俺はお前を完全に破壊したくて
闇の欲にうずうずする

心の破壊は心の支配

うつうつとする
永遠にうつうつとする
俺はお前を完全に破壊したくて
黒い欲にうつうつする


俺はお前を破壊する
俺はお前を破壊したい
俺はお前を完全に破壊したくて

肉の破壊は肉の支配

態と単調にする
とめどなく単調にする
俺はお前に灼熱の杭を叩き込み
湿った錐をも尖らせる

心の破壊は心の支配

態と低音でする
とめどなく低音でする
俺はお前に冷徹な楔を打ち込み
陰った不安を流し込む


屈伏させ浸され合い
安心して混ざり合う
温かな楽園にふたりで行くため


俺はお前を破壊する
俺はお前を破壊したい
俺はお前を完全に破壊したくて

完全に破壊されたお前は
完全に屈伏して吸収され
俺の細胞たちと共振して
俺を内部から崩壊させる


お前は俺を破壊する
お前は俺を破壊したい
お前は俺を完全に破壊したくて



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2006/01/13

インテグレイション

060113


遠い国の話をしてあげるね
君の不安なまつげにそっと
遠い国の話をしてあげたい
君が安心して眠れるように


遠い国の人は相手が眠ると
ぱくぱく食べちゃうんだよ
食べた人の髪の毛は神様が
くるくるにして印をつける

長い髪でも一晩でくるくる

さてさて遠い国へ行こうと
バスっぽい飛行機に乗った
左も右も上も下も前も後も
みんなくるくるで吃驚だよ

これは大変食べられちゃう

あわててトイレに駆込んで
鏡を見たらくるくるだった
くるくる見たら思い出した
そうだ家に帰る途中だった

あれあれぜんぜん眠くない?

硝子みたいな滑走路を滑り
椅子みたいな梯子を降りた
空港でのお出迎えはみんな
みんなくるくるで安心だよ

あれあれ綺麗な長い髪だね

そろそろ眠くなったでしょ
あれあれぜんぜん眠くない?
代りに寝た振りしてるから
ぱくぱく食べてくれるかな



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2006/01/12

アバンダンメント

060112


とにかく美しい蝋燭を
早く見つけたらいかが
私の蜜蝋は跡形ない程

とにかく温かい火種を
早く見つけたらどうよ
私ここに居る気もない

とにかく可愛い灯りを
早く見つけることだわ
私には資格がないから



とにかく終わりにして
もうそう決めてるから
私はお似合いの燭台へ



とにかく新しい蝋燭を
早く見つけにいきなよ
私の蜜蝋は昨日で全て

溶けくずれ落ちたから



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2006/01/11

インビジブル

060111


深い曲率をなぞる指先に
傾斜して行く感覚すべて
自分で確認させられたい

終わりも始まりもない所
方向のない暗闇の中でも
あなたの願いだけ敏感に

味覚
嗅覚
聴覚
触覚
それだけの存在にされたまま
甘く冷酷な観察に見詰められ
幸せな孤独を味わったままで
うまく言えない心を解き放つ


甘い膨らみを滑る舌先が
痼りを掃いていく時には
別の尖りを自覚するはず

途中でやめてまた始める
ゆっくりと何度でも軋む
わたしの不安が期待へと

味覚
嗅覚
聴覚
触覚
それだけの存在になったまま
自分が責めてる錯覚に堕ちて
温かな皮膚を嗅いでるままで
途切れたままの声を解き放つ


味覚
嗅覚
聴覚
触覚
それだけの存在を望んだまま
甘く冷酷な観察に見詰められ
幸せな孤独を味わったままで
深い本能へと素顔を解き放つ



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2006/01/10

ドリーム

060110


これは夢?
だれの夢?
 
わたしの夢
あなたの夢
だれかの夢
 
あなたはだれ
 
わたしはあなたがいつ来たのか
まったく思い出せないでいるの
あなたは他の夢から来た人なの
 
 
これは謎?
だれの謎?
 
わたしの謎
あなたの謎
だれかの謎
 
わたしはだれ
 
あなたはわたしがどこに行くか
わかっているなら教えて下さい
わたしは他の夢に行ってしまう
 
 
過去も
現在も
未来も
完了してしまったから
 
 
これは夢?
だれの夢?
 
わたしの夢
あなたの夢
だれかの夢
 
あなたはだれ
 
わたしはあなたがいつ来たのか
まったく思い出せないでいるの
あなたは他の夢から来た人なの
 
 
どうしたらいいのかわからない
 
 
 

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2006/01/09

リクエスト

060109


休む間なくわざと何度も
スイッチ入れる中指の先
されたいことをきちんと言わせる
いくつもの状態をすべて観察する

ふたりは無限に転がり堕ちるのか

乞い願え
悪意のない苛めを
もっと深い到達を
乞い願う
否定し難い欲望を
屈服と崩壊の時を


燃える火を恥じ入る眼が
幻の絶頂を求め続けてる
拘束という新鮮だけ煽り立たせる
恐怖のない痛みを繰り返し加える

なぜ俺はいつも熟睡できないのか

乞い願え
淫らを見破る眼を
愛情のある責めを
乞い願う
専用の怯えた眼を
甘く激しい到達を


どうされるのかという不安
どう反応するかという不安
わざと煽って息詰る不安で包みたい
不安こそふたりの密かな期待だから


乞い願え
悪意のない制約を
もっと深い束縛を
乞い願う
否定し難い欲望を
屈服と崩壊の顔を

乞い願え
淫らを見破る眼を
愛情のある責めを
乞い願う
専用の怯えた眼を
甘く激しい楽園を



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2006/01/08

パーティクル

060108


疲れた映画館と四階建ての百貨店と
本屋が一軒に酒屋も一軒しかない街

中心にある公民館だけは特別巨大で
頭が二つとかあるホルマリン漬けの
見たくもない見世物展覧会をしてた

そんな片田舎のはずれにある要塞で
おまえは得意げにシャーレを鼻先に
突きつけニヤけてやがったんだっけ

それは耳掻き一杯で一度に二万人も
徐々にだが確実に不幸にする粉末の
セラミックがぎっしり詰まっていた

冗談じゃないと飛び退く俺を尻目に
吸ってくたばる前に寿命が来るよと
おまえはうそぶいていたのだけれど


おまえ達の寿命は俺達と違い過ぎて


そんなに生きてどうするうれしいか
ボドカを浴びながら訊いたおまえが

やはり逝く前に寿命が来ていた事を
ようやく三年もして耳にしたところ



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2006/01/07

レゾンデートル

060107


必要とされないわたしを
ひとり置いて眠るのなら

心地よい皮膚だけ置いて行って
わたしには行き先など無いけど
貴方をまとえば安心して行ける

理由を
教えて
存在している理由と
存在していい理由を

ゆっくり腐敗する花は
誰も欲しがらないけど
貴方も要らないのなら

潰すまで抱きしめて
一気に殺して下さい



必要とされないわたしに
背を向けて眠るまえには

遠い国の不思議な話を聞かせて
わたしは行った事など無いけど
貴方をまとえば安心して行ける

貴方の
腕の中
居場所ではないから
存在していい筈無い

ゆっくり腐敗する花は
自然死でも似合うけど
貴方が要らないのなら

潰すまで抱きしめて
一気に殺して下さい



無数の花弁を
拾い集めても
説明できない
ときにはただ



理由を
教えて
存在している理由と
存在していい理由を

ゆっくり腐敗する花は
誰も欲しがらないけど
本当に要らないのなら

潰すまで抱きしめて
一気に殺して下さい



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2006/01/06

トランジット

060106


このまま消えるのだろうと悟って
じっとしたまま眠れなくなる夜に

何にもないことすら検知できない
死んでしまうと何もなくなるのに


感覚は高所恐怖症に少し似ている
あれは高い所が怖いのではなくて
飛び降りたくなる自分が怖いのだ


今こそ罪を綺麗に吐き出すために
孤独の海底に向かって堕ちていく

微生物達の真っ白な屍骸に埋もれ
ひとりで凍え続ければ許されるの


どうしたら
どうしたら
どうしたら


すべてが全部許されて
また生き始めていいの



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2006/01/05

ムーンストーン

060105


君の愛
君の愛は冷たい愛
夜空に仄かに青い
君の愛
 
君の愛に
僕は何度も堕ちる
何度生れて来ても
君の愛に
 
 
 
君の愛
君の愛は傷つく愛
君も僕も知らない
君の愛
 
君の愛は
僕を静かに視る愛
熱っぽく醒めた愛
君の愛は
 
 
 
潰れるほど抱いても
君の愛は純粋すぎて
近すぎて留らない愛
 
僕の左肩で零れても
君の愛は悲しすぎて
遠すぎて届かない愛
 
お互い無くした愛を
補える訳もないのに
求め合った奇妙な愛
 
 
 
君の愛
君の愛はまた君を
僕を何度も裏切る
君の愛
 
君の愛に
僕は何度も堕ちる
何度生れて来ても
君の愛に
 
 
 

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2006/01/04

インプリンティング

060104


髪がずっと
耳がずっと
膚がずっと
覚えてるの

明日がないくらいに
抱きしめられたこと

この世の果てで視た
あなたの感覚で一杯

止められない
捨てられない
忘れられない

あなたの感覚で一杯


瞳がもっと
鼻がもっと
口がもっと
求めてるの

いまそっとしてみて
よくしてくれたこと

この世の果てで視た
あなたの感覚で一杯

ずっと・・・
ずっと・・・
ずっと・・・

止められない
捨てられない
忘れられない

あなた・・・
あなた・・・
あなた・・・

止められない
捨てられない
忘れられない

あなたの感覚で一杯



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2006/01/03

ポゼッション

060103


それとなく気付かせようとしたのに
笑顔の真実を見ようとしないあなた
いけない私に早く気づいて欲しくて
いけない私を早く罰して欲しいから

嘘をつく時はいつも微笑んであげる
私からあなたに捧げる縄だと思って
嘘をつく時はいつも微笑んであげる
それとももう判ってしまっているの

騙してる私を早く見つけられるよう
いくつもの手掛かりを残しているの
いけない私に早く傷ついて欲しくて
いけない私を早く刺して欲しいから

嘘をつく時はいつも微笑んであげる
こうなったのもあなたのものだから
嘘をつく時はいつも微笑んであげる
それとももう判ってしまっているの

私は笑顔の後ろにずっと隠れている
たくさんの嘘を抱えじっとしている
いけない私に早く気づいて欲しくて
いけない私を早く罰して欲しいから

この緊張と受ける罰への期待だけで
どんどん大胆になっていくわたしは
嘘をつく時はいつも微笑んであげる
こうなったのもあなたのものだから

こうなったのもあなたのものだから



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2006/01/02

アンジェヌー

060102


たぶん解ってるくせに
話をすり替えている事
たぶん感じてるくせに
自分でも可笑しいと思ってるでしょ


さあ始めましょう
さあ今

言ってみてよ
さあ言ってみて

あなたの中の理由を
あなたの心の言訳を

そこは凍えた暗闇なの?
冷たく静止した暗闇なの?



たぶん解ってるくせに
縛から自由になる方法
たぶん感じてるくせに
別れの言葉が近づいているんでしょ


さあ始めましょう
さあ今

教えなさいよ
さあ教えなさい

あなたの中の理由と
あなたの心の言訳と

そこは疲れた空洞なの?
独りで凍結した空洞なの?



さあ始めましょう
さあ今

言ってみてよ
さあ言ってみて

あなたの中の感覚を
あなたの心の風景を
そこは凍えた暗闇なの?



さあ始めましょう
さあ今

教えなさいよ
さあ教えなさい

あなたの中の理由を
あなたの心の言訳を
そこは疲れた暗闇なの?
独りで凍結した暗闇なの?



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